旧記事のサルベージ(pipe編)

2006-11-14 禁煙
探すのが面倒なタバコを吸っているので
だるくなって喫煙自体止めたんですよ。
今三日目です。

2007/3/16
タバコは止めたけどパイプは復活します。
ということでリビングショップ安藤に行ってきました。
R246->R16>R51というルートで2時間ほどでした。
Royal Vintage Latakia No.1とtsugeのポーチを購入。
ちょっと遠すぎるので、次はラ・ピエールかな。

PETERSONのRacing Green
日本に売ってないので海外から買うしかない。
あとパイプwiki

グーグルの罠
“peterson silver cap”でググると危険な世界が広がる。

cigar
マカヌード
コイーバ クラブ
パルタガス
パンチ
を吸ってみたい。

1.シガーと普通の煙草はどう違う?
「葉巻」という言葉が示すとおり、外側も大きなタバコの葉で巻いてあります。
これに対して普通の煙草は、「紙巻タバコ」とも言われるように外側を紙(ラ
イスペーパーという特殊な紙が使われます)で巻いてあります。しかし、シガ
ーの大きな特徴は、「二重に巻いてある」ということです。つまり、中に入っ
ている葉(これをフィラー、又はスペイン語でトゥリバといいます)を真中の
葉で束ねて巻き(この真中に巻いてある葉をバインダ、又はスペイン語でカポ
ーテといいます)、さらにその上を、なめらかな葉で覆って巻いてあります。
(この一番上の葉をラッパー、又はスペイン語でカパといいます)このような
巻き方をする最大の理由は、中に入っている葉の違いにあります。普通の煙草
(紙巻煙草)では、中の葉は細かく刻まれた形となっていますね。ですから1回
紙で巻くだけできれいな形に整えられます。しかしシガーの中の葉は、大きな
タバコの葉が、ぞうきんを絞ったようにぎゅっとたたまれた形で入っています
ので、1回巻いただけではバラバラにならないように束ねることはできてもきれ
いな形にはできないのです。このためシガーは「二重巻き」になっているので
すね。
2.シガーの種類など
「シガー」というとどんな形を想像しますか?一般に「葉巻型」と言われてい
るのは、真中が太くて、両端が細くすぼまった形のようです。漫画などでもシ
ガーはよくそういう描かれ方をしますね。しかし、そのような形のシガー(fi
guredといいます)はむしろ少数派で、実際にはむしろまっすぐな形のストレー
トタイプが多いです。
シガーの分類のしかたにはいろいろありますが、だいたい、形と大きさで次の
ように分けられます。
グラン・コロナ・・・・・・・・一番大きいサイズで、23~24センチあります。
ダブル・コロナ・・・・・・・・グラン・コロナより一回り小さく、約19セン
チです。
チャーチル・・・・・・・・・・ダブル・コロナより少し短く約18センチです
が、イギリス首相チャーチルの好みにあわせて特に作られたサイズなのでこう
呼ばれます。
コロナ・ゴルダ・・・・・・・・約14センチ。「ゴルダ」はスペイン語で「太
い」という意味で、長さは後述のゴルダとほぼ同じですが、やや太く大体1.7
センチです。
コロナ・・・・・・・・・・・・約14センチで、ゴルダよりやや細く1.6セン
チくらいが標準。
ロンズデール・・・・・・・・・長さはダブル・コロナとほぼ同じですがやや
細い(ダブル・コロナ約1.9センチに対して1.6センチくらい)
グラン・パナテラ・・・・・・・長さは約19センチですが直径は1.5センチと
細く、「細長い」イメージです。
ロブスト・・・・・・・・・・・長さは約12センチと短いですが、直径が約2
センチと太く、まさに「ロブスト」(スペイン語で「たくましい」の意)とい
う感じです。
ペティ・コロナ・・・・・・・「小さいコロナ」という名のとおり、約13セン
チで太さはコロナとほぼ同じです。
パナテラ・・・・・・・・・・長さ約11.5センチ、直径約1.0センチで、軽い
スモーキングに向いた小さいサイズです。
以上はサイズによる分類ですが、形による分類としては、ストレート(一般的
な形で、先端から根元までまっすぐに同じ太さのもの)のほか、ピラミデ又は
トルピードと呼ばれる、先端が太く根元へ行くにしたがって細くなる三角形に
近いもの)フィギュアド又はペルフェクトスと呼ばれる、中央部が太く両端が
細くなっていて、ラッパーですっぽりとおおわれたようになっているもの)が
あります。
また、ラッパーの色による分類もあります。シガーの葉というのは刈り取って
から長い間熟成させるのですが、この熟成度合いによって、マドゥロ(ほとん
ど黒に近いこげ茶色)、コロラド(濃い茶色)、クラロ(茶色)、クラリッシ
モ(あまり熟成させない緑色に近い茶色)などがあります。一般に、色が濃い
ほど味が強く、薄いほどマイルドな味になります。
3.シガーを選ぶ
どんなシガーを吸うかは、その日の時間や体調、あるいはシガー経験によって
も変わってきます。初めてシガーを吸おうという人がいきなりグラン・コロナ
やダブル・コロナ、あるいはロブストサイズを選んでもそのボリュームに圧倒
されますし、時間もかかります。(ダブル・コロナサイズを1本吸いきるには
約1時間かかります)逆に、時間がたっぷりあってゆっくりと味わいたい時は
大きいサイズを時間をかけて吸うのもよいでしょう。シガーは、いったん火を
つけてしまったら途中でやめるのはできるだけ避けたいものですし、価格的に
も安いとはいえない(最低でも1本1000円くらい)ので、選択に慎重になりす
ぎることはないと思います。ふだん吸うには、コロナくらいがちょうどいいの
ではないでしょうか。あまり時間をかけずに満足感を味わいたいときは、ロブ
ストが適しています。短いので30~40分程度で吸えますし、太さがあるのでボ
リューム感が味わえます。
4.シガーの吸い方その1
シガーといっても煙草の一種ですから、火をつけて吸うことには変わりありま
せん。しかし、ライターで火をつけてものの2~3分で吸い終わる紙巻煙草と違
い、十分時間をかけて味わうものなので、ある程度おいしく味わうための吸い
方があります。
まず、シガーは普通、ヘッド(吸い口)は閉じているものが多いので、ここを
切って吸うための穴を開けます。タバコの葉が切れる刃物なら何でもよいので
すが、普通のナイフやはさみ、カッターではちょっと難しいので、シガーカッ
ターという専用の道具があります。これにもいろいろ種類がありますが、簡単
なのは「ギロチンカッター」と言われる、シガーを穴に入れて、ギロチンで首
を切るようにヘッドの先端部分をスパッと切り落とすものです。数千円で手ご
ろなものがありますし、シガーを買った店でオマケにくれるような簡単なカッ
ターもなかなか使えます。ほかに、刃の部分がシガーの丸みに合うように作ら
れたシガーシザー(はさみ)もあります。
さて、ヘッドを切り落としたら、次に火をつけます。ライターでもマッチでも
いいのですが、紙巻煙草よりずっと火が付きにくいので、ライターか、あるい
は長いシガー用のマッチがいいでしょう。これはふつうシガーの香りを殺さな
いために硫黄分を含まない点火薬を使っており、シガーに満遍なく火をつける
ために十分な長さを持っています。シガーを置いている店にはあるはずです。
初めのうちはすぱすぱと軽く早く吸って、空気の通り道を確保します。空気が
うまく通らないと、力いっぱい吸い込まなければならず、シガーを吸う楽しみ
が飛んでしまいますので、空気がよく通るようにします。完全に火が付いたら、
あとはシガータイムをゆっくりと...決してせわしく吸わず、ゆっくりと吸
います。煙は肺に入れないほうがいいでしょう。香りと、たゆたう煙を味わい
ます。大切なことを一つ。シガーは口にくわえたままにせず、吸い口をぬらさ
ないようにします。吸う時だけ口に持っていくようにします。持ち方は人さま
ざまで、普通の煙草(シガレット)を吸うときのように人差し指と中指ではさ
んでもよいし、ペンを持つときのように持ってもいいでしょう。シガレットを
吸うのと同じ持ち方を「カッコ悪いのでやめたほうがよい」と書いてある本も
ありますが、そんなことはないと思います。ただ、太いシガーだとこの方法で
はやや持ちにくい(ホールドしにくい)のは事実です。
5.シガーの吸い方その2
シガーには、ふつう紙のリングラベルが巻いてあります。シガーをホールドし
たときにちょうど指の位置に来ることからも分かるように、本来は指先の皮脂
がシガーに付着したり、逆にシガーの油脂分が手に付いたりしないためのもの
です。もともと、昔のシガーは今よりもずっと油っぽくてベタベタしたものだ
ったようで、手を汚さないためにはリングは必須のものだったようです。今は
シガーの品質も向上し、その意味でのリングの必要性は薄れていますが、シガ
ーブランドを記した一種のステータスシンボルあるいは装飾品としての意味合
いが強くなっています。で、このリングを付けたままでシガーに火をつけると、
どうしても吸っている途中でリングをはずさなければならないことになります。
火のついたほうを気にしながらきれいにリングをはずすのは案外難しいもので、
へたをするとせっかくのラッパーを破ってしまうこともあります。ですので私
は吸う前にリングをはずすようにしています。
シガーのリングラベル各種。左列は上からダビドフ(キューバ時代)、ダビド
フ(ドミニカ移転後、これは西暦2000年を記念して発売されたミレニアムシガ
ーのもの)、アップマン。右列は上からパルタガス、モンテクリスト、コイー
バ。
シガーを吸っていくと、当然、燃えた後の灰の部分がどんどん長くなってきま
す。ここで、シガレットのようにせわしなくポンポンと灰を落とすのはあまり
いいことではありません。良質のシガーの灰はとても固くしまっており、ポン
ポンとはじいたくらいではなかなか落ちないのもさることながら、固い灰が一
種のフィルターの役割を果たし、燃焼速度を抑え味をやわらげる効果がありま
す。灰の部分が3センチくらいの長さにまでなったらシガーを軽く灰皿に置い
てみましょう。灰は自然に、ポロリと本体から離れるはずです。
シガーを吸うには、前にも書いたようにものによっては1時間ほどもかかるこ
とがありますが、いずれにせよいつかは短くなってきます。どの程度まで短く
なったら吸うのを止めるかは、これはこれで悩む問題かもしれません。一般的
には、シガーの長さの3分の2くらいまで吸ったらやめたほうがよいと言われて
いますが、これはシガーが短くなるにつれて渋みやえぐみが出てきて、本来の
味と違ったものになることが多いからだということですが、もちろんそれより
短くなるまで吸ってもかまいません。とくに自分の好みに合った味のものは、
できるだけ長く吸いたいですね。
6.シガーをめぐるいろいろ
さて、スムーズな喫煙ができればこれに勝るものはないシガー・スモーキング
ですが、なかなかうまく吸えないこともあります。そんなときの応急処置につ
いて少し書きます。
まず、火をつけてみたもののどうにも空気の通りが悪く、力いっぱい吸いこま
なければならないとき。これは主にフィラ―をきつく巻きすぎたために起こり
ます。ハンドメイドシガーは1本1本手で巻くので、同じブランドの同じ銘柄で
もどうしてもバラツキが出るので、前はおいしく吸えたのにこんどのはひどい、
ということもありえます。で、こういうときはとりあえず空気の通り道を作り
ます。できればシガーより長い、焼き鳥か団子の串のようなものをシガーの中
心部にずぶりと突き通すと、少々荒っぽい方法ですが通り道ができます。(あ
まり太い穴をあけるとシガー本体がバラけるおそれがありますが)それでも空
気がうまく通らないときは...ハズレにあたったと思ってあきらめるしかな
いですね。
次に、火を付けたものの均等に燃えず、片側だけが燃え方が早い、いわゆる「
片燃え」現象があります。これは、主にフィラーの巻き方が悪く中でよじれて
しまったりして、片側だけが燃え進むことによっておこります。シガーを上に
向けて、くるくる回すようにしながらしばらく吸うと、燃えにくかった側にも
火が回って均等になります。もしどうしても片燃えが直らない場合は、最後の
手段、燃えにくいほうの面をライターであぶるという手もあります。
また、勇んで火を付けてはみたものの自分には強すぎる、あるいは味が自分の
好みに合わない、と思ったときは、無理せず途中でやめましょう。
7.シガーのマナーとエチケット
シガーに限らず、喫煙をめぐるマナー論争がかまびすしい昨今ですが、シガー
はシガレットに比べると香りがずっと強烈ですし、煙の量も多いので、おのず
と守るべきマナーがあります。
というか、同好の士の集まり、あるいは特にシガーを楽しむために作られたシ
ガーバーのような場所で吸うのでもない限り、自宅の部屋で、空調を整えて吸
うのが一番です。その場合は窓やドアをきちんと閉め、香りがなるべく外へ漏
れないようにします。シガーの香りは好きな人にはとても好ましいものですが、
そうでない人には単なる「くさいにおい」でしかありません。また、シガーの
香りはしばらく吸っていると、当人にはあまり強く感じられなくなりますので、
他の人に迷惑をかけない心遣いが肝要です。他の人がいる場所、あるいはアウ
トドアの場面では、シガーに寛容な人ばかりであっても「吸ってよろしいです
か」と一声かけるのが当然です。できれば、シガレットサイズの小さいシガー
(ミニシガリロ)くらいにとどめておくのが無難でしょう。
8.シガーのブランド
ここまで、シガーの吸い方についてあれこれ書いてきましたが。さて実際にシ
ガーを吸ってみようと勇を鼓してシガーショップへ行くと、シガレットと同様、
多くのブランドや銘柄があって選択に迷います。ハンドメイドシガーの代表的
なブランドについて少し説明しましょう。
「ハバナ・シガー」といわれるように、シガーの世界を代表するのはなんとい
ってもキューバのシガーです。キューバのシガーが世界一の名声を勝ち得てい
るのは、日照に恵まれた気候と土壌、伝統的な手法をかたくなに守りつづける
生産体制(ある意味で社会主義体制ならではかもしれません)によるところが
大きいのですが、いずれにせよ代表的なブランドが集中しています。
全てのブランドの全ての銘柄を試したことがあるわけではもちろんありません
が、代表的なブランドをいくつかあげます。
コイーバ・・・・・・・・・市場に出たのは1982年のワールドカップスペイン
大会が契機と比較的新しいのですが、ハバナを代表するブランドです。一般に
出まわるまではVIP用の専用ブランドとして知る人ぞ知るブランドでした。
黒と白のチェックに黄色の帯のラベルです。代表的な銘柄としては、エスプレ
ンディドス、ランセロ、コロナス・エスペシャルズ、ロブスト、シグロ・シリ
ーズなどがあります。比較的甘口、というかはっきりした感じの乾いた木の香
りが特徴です。「エスプレンディドス」はグラン・コロナサイズですが非常に
味のバランスがよく、すっきりした味わいです。「ロブスト」は、数あるロブ
ストタイプの中で個人的に一番気に入っているもので、乾いた感じの甘い香り
が特徴です。「シグロ」シリーズは5種類の大きさがありますが、中くらいの
サイズのものがバランスがよく吸いやすい感じです。小さいとどうしても辛口
の味になり、ふくらみに欠けるところがあるようです。
品質的にはきわめて優れているのですが、やはりハンドメイドの宿命で、時々
巻き方が異常にきつくて空気の通りが悪いものに当たることがあります。
モンテクリスト・・・・・・・・・デュマの小説の題名に由来するブランドで
すが、NO1から始まる「ナンバーシリーズ」がラインアップの中心です。シガ
ー界ではよく「土のような香り」と評される、若干のいがらっぽさを感じる辛
口の香りと荒削りだがコクのある味わいが特徴です。品質のばらつきが比較的
少ないのもいい点でしょうか。このブランドのもう一つの特徴は、小さいサイ
ズのものにマイルドで吸いやすいものがあること。初めてでも楽に吸えます。
ロメオ・イ・フリエッタ・・・・・・・・・「ロミオとジュリエット」をスペ
イン語読みにしたブランドこのブランドを代表するのはアルミのチューブに入
った「チャーチル」でしょう。こってりとコクのある甘口の味わいが特徴で、
芳醇な香りがします。イギリス首相チャーチルの好みに合わせたサイズのシガ
ーを作って首相に献上したのがこのメーカーで、「チャーチルサイズ」はこの
栄誉に由来します。高い品質を誇りますが、以前一度、巻き方が悪くいくらが
んばっても煙の出ないシロモノに当たったことがあります。
アップマン・・・・・・・・・ハバナシガーでも長い歴史を誇るブランドで、
1963年にアメリカ大統領ジョン・ケネディがペティ・アップマンを大量に買い
占めたあとでキューバ経済封鎖に踏み切った、というエピソードがあります。
ちなみに歴代のアメリカ大統領は、ほぼ例外なくシガーマニアです。そのペテ
ィ・アップマンは名前のとおり小さいサイズながらクセのないバランスのとれ
た味わいです。
パルタガス・・・・・・・・・最高のダブルコロナといわれる「ルシタニアス
」という銘柄で知られていますが、2001年に市場に登場したロブストの「セリ
エNO4」でセンセーションを巻き起こしました。吸いやすい作りながらパンチ
のあるスパイシーな味わいで、すっきりした辛口です。話題をさらったのもむ
べなるかな、です。
ホヨードゥモントレー・・・・・・・・・上品な気品のある味わいの「エピキ
ュア」シリーズで知られます。ふわっとした感じの控えめで甘い香り、スムー
ズな口当たりです。ロブストサイズの「エピキュアNO2」がお気に入りだった
のですが、なぜかあまり見かけなくなってしまいました。またこのブランドは
初めからラベルリングが巻かれていないものが多いです。
ダビドフ・・・・・・・・・ここまでハバナのブランドが続きましたが、ダビ
ドフは現在ドミニカのブランドです。「現在」と書いたのは、かつてハバナを
代表するブランドとして一時代を築きながら生産拠点をドミニカに移したため
です。
「葉巻は吸うものではありません。楽しむものです。心に喜びをもたらすもの
ですから、葉巻を手に取るとき、自ずと心の準備が必要です」
「葉巻を味わうことは、一つの出来事であり、くつろぎ、そして楽しみの期待
のひとときでなくてはならない」
「葉巻を手にするときは、それを最後の一本と思って、大切に大切に」
これらは、いずれもダビドフの創立者であり「葉巻王」と呼ばれたジノ・ダビ
ドフの言葉です。シガーに対する強い愛情と自負心が伝わってくる言葉ですが、
このような姿勢があればこそ、シガーが現在のように大人の趣味として確立さ
れたといえます。その意味で、シガーをワインと並ぶ地位にまで引き上げた、
最も功績の大きいブランドといえるでしょう。
そのようにシガー界に大きな地位を占め、ハバナを代表するブランドとして君
臨してきたダビドフですが、1994年に拠点をキューバからドミニカへ移します。
ダビドフの求める厳しい品質管理に、キューバの生産体制が十分応えられなく
なったことが理由とされますが、品質に妥協を許さないダビドフらしい話です。
さて、そのようにしてシガーのブランドイメージを確立したダビドフは、キュ
ーバ時代にはシャトーブリアン・シャトーマルゴーなどの「シャトーシリーズ」
や「ドンペリニオン」といった銘柄で知られていました。ワインを意識したブ
ランド名に、ジノ・ダビドフの姿勢がうかがえます。ドミニカへ拠点を移して
からも、キューバ時代からの伝統を引き継ぐ「ナンバーシリーズ」や「1000シ
リーズ」といったシリーズのほか、「グラン・クリュ」シリーズや「スペシャ
ル」シリーズ、「アニベルサリオ」シリーズなど、膨大なシリーズをその安定
した品質と共に世界に供給しています。テイストの特色を一口で言うと、マイ
ルドで洗練されたスッキリした味と香り、といえばいいでしょう。ハバナのブ
ランドに往々にして見られる、荒々しいとがった味わいとは無縁で、その香り
も「芳香」と呼びたいほどのスマートさがあります。
もう一つ特筆されるのが、ハンドメイドにも関わらず品質の当たりハズレが全
くといっていいほど見られないこと。徹底した品質管理のなせる技とはいえ、
驚異です。
9.シガーの買い方
シガーも煙草の一種ですから、当然煙草店で売っています...で間違いはな
いのですが、どこの店にもあるものでもないし、自動販売機でも売っていませ
ん。シガーは非常にデリケートなものなので販売するにしても品質管理が必要
で、一定の設備が必要なため販売店はある程度限られており、しかも東京など
の大都市に集中しています。でも、シガーを扱う煙草店は、大体において店員
の知識も豊富で、シガーを吸ってみたいけど、どんなのを選べばいいかわから
ない、といった質問にも親切に答えてくれるはずです。参考までに、私がよく
シガーを買いに行く店を中心に、シガーのお店を紹介します。
菊水・・・・・・・・・東京の真中、銀座通り(中央通り)に店を構えて1世紀
以上、日本を代表する老舗の煙草店です。おそらくわが国の煙草店で一番の老
舗だと思いますが、気取ったところは全くなく、気軽に入れます。店を入って
すぐのところに、温度・湿度の管理が行き届いたシガーキャビネットがありま
す。ハバナの代表的ブランドのシガーを中心に扱っています。店の中へ入ると
ずらりと並んだパイプのディスプレーに圧倒されるように、パイプスモーキン
グの世界でも老舗として知られています。ここの専務・Kさんは、パイプマイ
スターの称号を持ち、わが国のパイプを語る上で欠かせないほどの方ですが、
とても気さくな人です。時々、「わが国の煙草の歴史を見つめてきた」という
風貌の、白髪の社長が店に立たれています。この店で買い物していると、作曲
家の團伊久磨さんがよくパイプをくわえてふらりと入ってこられることもあり
ました。
大丸東京駅店地下煙草売り場・・・・・・・・・いわゆる「デパチカ」ですが、
ダビドフやコイーバ、モンテクリストを中心に品揃えも豊富で立派なシガー専
門店です。2003年3月に「シガーショップ・アカンタ」としてリニューアルオー
プンしました。前述の菊水ではシガリロを除きダビドフのシガーを扱っていな
いので、ダビドフのシガーは足場もよいここでよく買います。店員の知識もし
っかりしていおり、コーディネートするSさんという方のセンスが光ります
(若い女性ですが、女性には珍しい本格シガーファンでもあり、入荷するシガ
ーはすべて実際に試されるとか)。デパートなので、気軽に立ち寄れます。
伊勢丹百貨店1階シガー売り場・・・・・・・・・2003年秋に新装オープンし
た「メンズ館」の1階にあります。大丸東京駅店のSさんがプロデュースと指
導に当たられていますが、シガーの品揃えには若干違いがあるようです。
Kagaya・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・新宿
駅東口の紀伊国屋ビルの1階にあるショップです。店内は狭くてやや雑然とし
ていますが品揃えは豊富で、若い店員が多いのですが人当たりもいいです。こ
の店のオリジナルのシガーやマッチもあります。
ホテルオークラダビドフブティック・・・・・・・・・ホテルオークラ本館に
あるダビドフ製品のブティックです。ダビドフの直営店で、ダビドフの製品は
全て揃っています。カウンターの後ろには、巨大なストックルームが広がって
います。直営だけあって、店員もきわめて洗練されていますが、わが国を代表
する超一流ホテルの中にあるのではじめてだとちょっと気後れするかも?なお
ダビドフの直営ブティックはこのほか、ホテルニューオータニと銀座8丁目に
もあります。
ル・コネスール丸の内ホテル店・・・・・・・・・東京駅丸ノ内北口にできた
「オアゾ丸ノ内」の7階から上を占めるのが丸の内ホテルですが、その7階に
あるのがル・コネスール丸の内ホテル店です。日本たばこ産業㈱が都内各地に
展開しているシガーショップ&バーですが、その中では一番入りやすいロケー
ションでしょう。ヒュミドールの品揃えはすべてプレミアムシガーで標準的で
す。丸の内ホテルのメインカフェ&バーとしても機能しているので、シガーを
吸わないお客さんも多いので時に肩身が狭い思いをすることもありますが(笑)
10.シガーのエトセトラ
(1)ハンドメイドシガーとマシンメイドシガー
さて、ここまで、キューバなどカリブ海地域のハンドメイドシガーを中心にお
話してきました。しかし、地域的なことをいうと、世界にはそのほかにも優れ
たシガー用の葉やシガー製品を生産する地域が沢山あります。シガー用の葉は、
カリブ海地域ではキューバ、ドミニカ、ホンジュラス、ジャマイカ、グアテマ
ラなど、それ以外の地域としては南米ではブラジル、コロンビア、ボリビアな
ど、アジアではインドネシア、フィリピンなど、アフリカではカメルーン、ナ
イジェリア、ケニアなどで生産されています。
また、シガーの製造についていうと、シガーにはハンドメイドシガーのほかに
マシンメイドシガーといわれる、機械で自動的に巻き上げて製造されるシガー
もあります。ハンドメイドシガーは、長年シガー作りに携わってきたベテラン
の職人が一本一本巻き上げて作った、シガーの芸術品ともいうべき「作品」で
す。シガーの製造には、葉を刈り入れてからも熟成期間を含めてトータルで2
~3年を要するわけですが、その工程のすべてを手作りで行うハンドメイドシ
ガーは大変高いものにつきます。結果として、そのように精魂込めて作られた
ハンドメイドシガーは安いものでも1本千数百円はしますし、高いものでは1本
6000~7000円するものもあります。1日に1本吸うとして、1本2000円としても毎
日吸っていると1か月では2000×30=60,000円!「安らぎ」と「くつろぎ」は
ずいぶん高く付くんですね。ハンドメイドシガーが尊敬を込めて「プレミアム
シガー」と呼ばれるのもむべなるかなでしょう。
値段の点からもわかるように、ハンドメイドシガー(プレミアムシガー)はい
ってみればヴィンテージワイン、あるいは長く貯蔵された飛びきりのシングル
モルト、といったところです。毎日こんなものを飲めるお金持ちならともかく、
庶民にはもう少し気軽に味わえるものがあってもいいですね。
そのような、気軽に買えてそこそこの味を楽しめるものとして、マシンメイド
シガーがあります。ハンドメイドシガーに対して、こちらは手軽に飲めるテー
ブルワイン、といったところでしょうか。マシンメイドシガーはその名のとお
り、巻き上げにいたるまですべて機械で製造されたシガーで、アメリカやヨー
ロッパ(主としてドイツ、オランダ、デンマークなど)で大量に生産されてい
ます。もともと大衆が気軽にシガーの味を楽しめるようにというコンセプトで
戦後アメリカでシガー自動巻き上げ機が開発され、コストダウンと大量生産が
可能になったのです。よく知られている銘柄としては「キングエドワード」
「アジオ」「ハバタンパ」「ドン・トーマス」などがあります。一般に、プレ
ミアムシガーが重々しくどっしりとした木箱(シガー用の木箱には、スパニッ
シュシダーという杉材が使われます)に入っているのに比べ、派手なデザイン
のものが多く、ライトなイメージです。
マシンメイドシガーの魅力は、何といってもハンドメイドに比べてずっと安い
こと。ハンドメイドシガーを25本入りの大箱で買うのは(シガーはたいてい25
本入りの箱で売っています)、ちょっとした覚悟が必要ですが、マシンメイ
ドなら1本数百円どまりなので、気軽に買えます。しかしやはり値段の差だけ
のことはあり、ハンドメイドシガーに使われるごく薄手のラッパーは薄すぎて
機械での巻上げには使えないので、マシンメイドシガーのラッパーはどうして
も厚手のものになり、その分デリケートな味わいには欠けます。また、最初か
らヘッドの部分がカットしてあることが多いです。とはいえ、マシンメイドシ
ガーにもハンドメイドに近い味わいのものもあり、私が吸った中ではオランダ
の「アンリ・ウィンターマン」やホンジュラスの「ドン・トーマス」といった
ものはすぐれた味わいでした。
(2)ミニシガリロ、シガリロ~シガーには見えないシガーもあったり
ここまで、ハンドメイド、マシンメイドを含め、いわゆるフルサイズシガー、
つまり大きいサイズのシガーについて書いてきました。フルサイズといっても
さまざまな大きさがあるのは前に述べたとおりですが、このほかに、もっと気
軽に吸える小さいサイズのシガーがあります。これらはシガリロ(シガーの指
小辞です)あるいはミニシガリロと呼ばれます。
シガリロは、シガースモーキングを味わいたいけれどゆっくりする時間がない、
というような時にいいもので、長さはフルサイズのシガーと変わりませんがず
っと細く、シガーの満足感を手軽に味わえます。ダビドフの「ロングパナテラ」
コイーバの「コイーバクラブ」などの銘柄があります。
ミニシガリロはシガリロよりさらに小さい、シガレットのサイズと同じ小さな
葉巻です。ハンドメイドのプレミアムシガーを作っているメーカーのミニシガ
リロは小さくてもきちんとフィラー、バインダー、ラッパーの3層からなってお
り、シガレットを吸う感覚でシガー気分を味わえます。ゴルゴ13や、「パタリ
ロ!」に登場するバンコランが愛用しているのもどうやらこのサイズのようで
すね。ブランドの技術力を手軽に知ってもらう手段ということなのか、コイー
バ、モンテクリスト、ホヨードゥモントレー、ダビドフなど主要なメーカーが
申し合わせたように20本入りのミニシガリロを製品化しています。価格もだい
たい2000~2500円で揃っています。
面白いのは、フルサイズシガーに見られる各ブランドの味の特徴がほぼそのま
まミニシガリロにも表れていることで、コイーバのミニはやはりスパイシーな
乾いた甘さがありますし、ダビドフのミニは洗練されたマイルドな味わいです。
(3)箱で買うか、バラで買うか
前に書いたように、プレミアムシガーは普通、杉でできた25本入りの箱で売ら
れています。シガーショップではこの箱ごと保管庫に入れていますが、それに
してもプレミアムシガーはそもそも単価が高いもので(例えばコイーバのエス
プレンディドスは1本4000円します)、それを25本入りの箱で買えば当然25本
分の値段になります。(エスプレンディドスでいえば1箱100,000円!)しかも
シガーはとてもデリケートなもので、特別な保管庫(ストッカー、あるいはヒ
ュミドールという保管道具があります)がない限り、いわゆる買い置きはせい
ぜい1ヶ月分が限度です。25本入りの箱を買ったはいいが吸いきれずに残って
しまった、ということになっても困るので、いろんな種類のを少しずつ買う
「ばら買い」がお勧めです。プレミアムシガーを何本かずつバラで買うのはご
く普通のことで、お店の人も別に何とも思いませんから、1本から買ってみま
しょう。
(4)シガーの世界はスペイン語
ここまで、ちょっと聞きなれないシガーの用語がたくさん出てきました。シガ
ーの形、大きさ、構成する各部の名称、そしてブランド名にいたるまで、スペ
イン語が使われているのがわかりますね。シガーの世界では、スペイン語が公
用語と言っても差し支えありません。「シガー」という言葉そのものが、スペ
イン語で「セミ」を表すcigarra(英語で言うcicadaにあたります)から来て
いるのです。シガーを「セミ」に例えたのは、かつては主流だったペルフェク
トスタイプのシガーと形が似ているからでしょう。
シガーの世界でスペイン語が公用語のように使われているのは、もちろん世界
で最も優れたシガーを生産するカリブ海地域の公用語が、かつての宗主国であ
ったスペイン語であるのも理由のひとつですが、シガーの歴史に関係がありま
す。「タバコ」という植物は、もともとアメリカ大陸で呪術や薬用に古くから
用いられていたものをクリストファー・コロンブスがヨーロッパに伝えたもの
ですが、アメリカ大陸で行われていた利用法は、乾燥させたタバコの葉(イン
ディオの言葉で「コイーバ」)を長い管(インディオの言葉で「タバッコ」)
に詰めて火をつけるというものでした。現在の形に近い形のシガーが作られた
のは18世紀初め、スペインのセビリアに王立葉巻工場が作られてからのことで
した。以来シガー生産の中心はスペイン、およびそのスペインの植民地となっ
たカリブ海地域となり、シガー用語の多くがスペイン語となったのです。
(5)日本のシガー
シガーの世界で中心となるのは言うまでもなくキューバを中心とするカリブ海
地域、それに南アメリカ、東南アジアなどですが、日本でもシガーは作られて
います。JTが製造しているのはすべてマシンメイドシガー(ドライシガー)
で、アルカディア・マリポーザ、バルカ、ボニータなどのブランドがあります。
いずれも1本100~200円程度です。かつて日本専売公社時代は「パンドール」
(「金の孔雀」の意味)という、なかなかのドライシガーがありましたが、民
営化とともに製造中止となったのは惜しまれます。長らくハンドメイドシガー
とは縁のなかった日本ですが、最近kagaya(有限会社加賀屋)がフィリピンで
「トレジャー」というブランドの生産を始めています。日本には葉巻職人の伝
統がないので、純国産のハンドメイドシガーは当分望めそうにありません。ま
た、日本で生産されているタバコの葉も、シガーに向いたものではないので、
ハンドメイドシガーは今後もすべて輸入ということになりそうです。

DunhillのMixture 965について
お客様先から自社に戻るときに、赤坂見附のタバコ屋へ寄った。
そのときにcobraというコロンビアタバコを試喫煙させて頂いた。
両切りなのに長くて、結構うまい。
また、その店にDunhillの965 MixtureとLondon Mixtureが
あった。
この2つは自分がメインで吸っている葉で、半年前ぐらいに輸入
停止となり、どこの店でも売り切れになっていた葉だ。
喜んで購入すると、お店の人から「代理店が変わって輸入再開
しました」とのこと。
ク、クソゲー。

葉巻について
危険な世界が広がる。
cigarjapan.com
沖縄のお店のクラヨシ
GITANESにMAISというものがあるらしい。
お客様のところに提案に行った帰りにmobile ashtray museumに寄ってきた。
GLEN ROYALを購入した。

マイナータバコ
マイナーたばこ情報Wiki
これは重宝する。

GITANES
http://en.wikipedia.org/wiki/Gitanes
英語サイトの方がセクシーに思えるのは刷り込みか。

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